【結論】 　「田」と「たんぼ（田んぼ）」は 同じ意味。 　「たんぼ」は、「田」よりも口語的な語。田になっている土地についてもいう。 　「田圃」と漢字で書く表記は当て字である。（「常用漢字表」に「圃」の字がない。） 　「田」は主に「穀物」を栽培する農地「全般」を指し、「水田」、「陸田」、「畑」も一部含む。普通は「水田」をいう。 　「水田」…　水を引いて耕作するもの 　「陸田」…　台地上などで畑を転用したもの 　「畑」　…　用水を利用しないで耕作する農耕地 　ただし、日本における土地の登記事項においては、「田んぼ『＝田』」は「農耕地で用水を利用して耕作する土地」、「畑」は「農耕地で用水を利用しないで耕作する土地」と定義されており、言葉本来の意味と法律上の意味が若干異なるため、注意が必要である。 　 【補足】 　小型の主な国語辞典でも漢字表記欄の扱いが以下のように異なっている。 ・当て字である「田圃」だけを示している辞典：『三省堂国語辞典』『新明解国語辞典』 ・表記欄は「田圃」で、補注で「田んぼ」とも書くとしている辞典：『岩波国語辞典』『明鏡国語辞典』 ・「田んぼ」を標準的な表記とし、「田圃」を慣用的な表記としている辞典：『新選国語辞典』 ・「たんぼ」を標準的な表記とし、「田圃」「田んぼ」を慣用的な表記としている辞典：『現代国語例解辞典』 　（ただし「たんぼ」よりも「田んぼ」の方がわかりやすいため多用されるという注記あり） 　新聞では「田んぼ」、あるいは「田」と言い換えるようにしている。 　辞典は必ずしも「田んぼ」派が優勢という訳ではないのだが、それでも「田んぼ」と書かれることのほうが多いのは、新聞などの影響だと思われる。

　

【参考書に戻る】【ＴＯＰに戻る】